第20話「密林の王者」
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
パパが動物たちの健康診断でアフリカに出張。「アフリカだって、ジャングルだって、ねぇみんな!」ウキウキで語るモモにモチャーもピピルもノリノリ。シンドブックが反対したところでいつもの多数決で強制決行(笑)もうなんか日帰り旅行気分でアフリカ行ってますね、なんと足取り軽い。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
現地でヒョウのアントンと友達?の現地人のクレタと出会うモモ。クレタの親切心で彼の村に案内してもらった。そこではパパが動物たちを診察する場面を目撃。モモがパパが働く姿を見るこのシーンは何となく9話を彷彿させますね。どうやらこのアフリカではハンターが金儲けのために密猟をしているらしい。なんとか動物たちを守ってあげたいと、モモは変身して手助けすることに。シンドブックの職業図鑑から動物保護官を提案される。密猟者を取り締まる仕事。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
モモ「気分はスッキリ、アフリカ~!」
謎の前置きからの変身、自らを鼓舞するためでしょうか。さらにはいつもの大人モモの目のアップ直後に動物たちが走り去るシーンが挿入されています。ひと工夫入れた変身シーンですね。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
「動物保護官のミンキーモモです。密猟者の取り締まりに来ました!」
動物保護官というより探検家のような恰好。それはそれでお似合いですね。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
密猟者たち「飛んで火にいる夏のキリン。喉ごしスッキリン」某ビールでも呑んでるようなセリフ(笑)このセリフ回しがまさにミンキーモモ。
なんとものんきに食事をとるハンターたち。動物保護官になったモモによって強制退去させられるも、どうもあきらめてはいない様子。場所を変えてジャングルの奥地へ行くことにしたらしい。現地で会ったクレタを銃で脅して強引に道案内させる。
助けを求めにきたアントン(クレタの友達のヒョウ)やピピルのヒョウ語翻訳から彼のSOSを察し、助けに行くモモ。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
シンドブックにジャングルで一番強いものをきくモモ。職業図鑑で調べるシンドブック。
シンドブック「ジャングル、ジャングルっと…。あった、ターザン!」
モモ「よぉ~し、それ行っちゃおう」
テンション上がっているのかモモもノリノリで楽しそう。ところでこの表情、地味にレア?
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
こちらも今回オリジナルの変則変身シーンになりました。新体操のリボンくるくるのシーンが普段のものとは異なり、実際の現地のジャングルで輝いています。これにはお供たちも驚きの様子。
1話の中で変身が2回あるのは13話でもありましたが(サッカーコーチと魔術師)、変身シーンが2回ともあるのは今回が初?しかも恒例の変身シーンの使い回しでなくオリジナルのものを入れているあたり、やはり一味違いますね。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
ハンターたちに銃撃されるもヒラリヒラリとかわすターザンモモ。シュワッチ!ってウルトラマンですかねぇ(笑)彼らの銃を怪力で捻じ曲げたり、超能力?で一瞬姿を眩ますなど、どうみても人間技ではない。さすがにこれにはハンターたちも恐れ入る。ちなみに曲げられた銃のローンは終わっていない様子、落ち込むハンター。
この姿が消えるシーンなんですが、木の上から地面に移動しているので瞬間移動ですかね。1話でもモモの家の玄関から侵入するのに使った能力と同じものと推測。あんまり言及されてないし、実際に使うシーンがほぼないからすっかり忘れていましたが、一応公式なんでしょうか。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
その後はトラックを爆走させて逃げるも、空から鷲?鷹?のような巨大鳥に乗ったモモから追いかけられる始末。その巨大鳥からは木の実を嘴から落とされボンネットはボロボロ。さらにはレンガ積み作戦と題して壁のように積み上げた木の実が目の前に。「やることがかわいいぜ」なんて油断して正面突破したが、その先には崖。「あ、道がねえ」で見事に落ちてつぶれたトラック。なんともおまぬけな3人ハンター。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
ターザンの呼び声に反応して集った動物たち。逃げる場所もなく自ら檻に入るハンター。を囲む密林の動物たち。シンドブック「自分から入るなんて手間が省けちゃった」
モモ「お迎えが来るまでそこで待ってるのね」
こうして一件落着。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
夕日をバックに帰路につくグルメポッポとそれを見守る動物たち。
ちなみにハンターたちの名前はお酒ですね、コナンの黒ずくめの組織の元ネタ(違う)
脚本 戸田博史 作画監督 田中保
今回は映画のターザンをモチーフにした脚本。密林の王者にふさわしい、ジャングルの動物たちの味方である。SDGsが耳タコになっている現代では環境保護は当たり前の概念ですが、そういった野生動物の保護は当時からもあったはず。動物保護官というワードがあるくらいだからね。さて感想ですが、王道の勧善懲悪とはいえ悪役のハンターたちのお間抜けさが「ミンキーモモ」らしさの象徴ではないでしょうか。今までどの悪役にも共通して言えることですが、この作品には真の悪人はいないのが優しいところ。大体ギャグで笑えるようなキャラクターにしているので、結果的にお間抜けになっているのでしょう、もはや愛らしさも感じる。
話は変わりますが、前述しましたモモの超能力?「瞬間移動」を発揮できたのは、最初の1話以来初めて?私自身すっかり忘れていたのですが、やはり魔法が使えるだけあってそういった能力も持っている設定なのでしょうか。ただ瞬間移動といってもどこでもドアのような長距離の移動ができるわけではなく、あくまでも数メートルの範囲という限定的なものなのは間違いないと思われます。その証拠に1話でも玄関の外から中に入る程度の距離だったし。それに長距離の移動ができるのならグルメポッポはいらないですし。もっと有効活用できるんじゃない?
脚本は戸田さん、作画監督は田中さんで9話「森の音楽祭」と同じパターンでした。