第16話「荒野のミンキーモモ」
テレビを見て突然西部劇をやりたいと言い出したモモ。そのノリで1話のガチョーンシンボリーを連れてアメリカ西部へ。思いったたら吉日とは言うが、あまりにも突拍子もなく始まるストーリー。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
いつものラブラブ夫婦、はいはいよかったですね(棒)モモも呆れた様子。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
「違うわよ、アタシのやりたいのはバンバン!西部劇」
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
モモを覚えてくれてたガチョン・シンボリー。
「忘れるもんか~人を乗せて走ったのはあの時だけだもん」
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
ガチョンシンボリーをのせてはるばるアメリカ西部へ。BGMも相まってのびのびと大空を駆け抜けるグルメポッポのシーンが気持ち良し。移動してるだけなのに夢がある。だが、この時代のサンフランシスコはすでに都会。西部劇の頃とは大違い。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
ここで馬を貸してほしいと弁護士のプリンストンとララさん登場。渡りに船ならぬ馬。2人はテキサス州のバンバンシティに行きたいらしいが車や飛行機だと都合がよくない。
その理由はバンバンシティに住むオイルという老人が生き別れた娘の娘であるララ、つまり孫がいる事を最近知ったため、相続させたいというもの。しかし、もう一人の孫のジョニーはここにきてもう一人孫がいると知って財産が独り占めできないと憤怒。彼はララがバンバンシティに行かないようギャングを利用して見張りを立てたので、通常の交通手段ではいけないとの事だった。ぶっちゃけ馬車でも目立ちそうだけど…。案の定すぐバレます。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
「抜きな。いつでもいいぜ」とかっこつけたセリフで登場、西部の女ガンマン。ついでにミンキーステッキでグルメポッポも改造じゃ。アメリカに来たのだからと通常のグルメポッポではもったいないとのこと。よほどモモは西部劇にあこがれているんだなぁ。「ザッツ、エンターテインメント、なりきるのじゃ☆」
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
荒野を駆け抜け気分も上がってきたところに、ジョニー率いるギャングがモモたちの馬車を狙う。火のついた弓矢まで取り出して悪役もノリノリである。馬車に火が燃え移ったので川に馬車ごと飛び込んだモモだが、その勢いでララとプリンストンが放り出されてしまう。落ちたララはジョニーにつかまって誘拐されてしまった。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
途方に暮れるプリンストンの前に希望の光。ガチョンシンボリ―とモモが登場。
「プリンストンさん、受けた仕事はきっぱりやりまっせ」キマッてるね。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
誘拐されたララを迎えに来たモモ。この余裕のある表情が結構気に入っています。うーん、青空に映えて実に凛々しく爽やか。ジョニー達と相打ちになるが隙を見て屋根の上に上がる。ちなみにこの下の家にはララが捕らえられています。
「覚悟なさい!」ズキューン、ズキューン。しかし、一発もジョニーやギャング達には当たっていない。ひとつも命中していないことを嘲笑うジョニー。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
「キミらは甘いのだ」
モモが撃った弾はすぐ横の大木を切り取るように撃たれていたのだ。メキメキと音を立てて倒れる大木。ジョニーらは大木に押しつぶされ一件落着、無事にララを救出。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
しかしそう簡単には終わらない。ジョニーは諦めていない。
モモ「しぶといお方」やれやれ。BGMも渋い。ここからが本当の勝負だ。
ジョニー「お嬢さん、確かにアンタはよくやった。だけどぉ、そこまでだ」このだけどぉだけちょっと弱気に聞こえる…。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
互いの目が合う。瞳孔が大きくなる。緊張の一瞬である。
鳴り響く銃声。いい演出。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
ゆっくりと音を立てて扉が開く。結果がどうなったか緊張感が走るララが目にしたのは勝ち誇った顔のジョニー。絶望するララだか、なんとジョニーがお手上げジェスチャー。その後ろを軽い足取りと軽快な挨拶ででモモが続く。「ハア~イ」
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
無事に孫娘と感動の再会ではなく初のご対面を果たす。よほどうれしかったのか顔色もよくなり、脈も正常。きちんと顔色が良くなる演出というか作画(顔に色がつく)がリアル。個人的にここの哀愁のあるBGMが結構好きで、4話のラストシーンのフェナリナーサを語るケン君が脳裏に浮かぶ。ハッピーエンドとモモのセリフ。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
「西部へ行くときは私も一緒ですわよ。あなた覚悟!」このあとのホホホホホホとお妃さまが笑うのですが、声がめちゃくちゃ怖いのは自分だけでしょうか。初見で鳥肌が立ちました…ホラーチック。なんか冗談じゃなくて本気に見える…。こんなに能天気な王様にイライラしててもおかしくはない。ダバダバ。
(C)ASHI PRODUCTIONS 1982
脚本 戸田博史 作画監督 兵頭敬
全体的にアクション多め、脚本の戸田さんの趣味でしょうか。熱い男の西部劇、これ魔法少女アニメですよね(笑)作画監督は兵頭さん。そして原画では4話や10話で作画監督もされた神宮さんも参加されていますね。
前回に引き続き手に汗握る展開(しかもベタな展開)という点で共通していますね。男の子向けな内容だから当時の本来の視聴者の女の子にはどう映ったんだろう、退屈しなかったのかな。いや、かっこいい女ガンマンに憧れてくれた子もいるかもね。正義の味方。また、本来ならグルメポッポのままで行けるところをわざわざ馬車に変えるあたり、よほど西部劇にあこがれていたんだなと感じます。モモの夢…とまではいかないんだろうけど強い願望があってからこそ。結果的に人助けもできて自身の願望も叶えることができまして。西部劇っぽいことを十分楽しめて満足した様子が夕日を飛ぶグルメポッポに表れている気がしますね。いいラストシーン。